佐藤由美子の音楽療法日記

Journey Into Wholeness

言葉のない世界で:失語症とリハビリ

NHKハートネットTVで、「言葉のない世界で ー失語症とリハビリー」という番組が放送されました。みなさんはご覧になりましたか?見逃してしまった方は、10月18日(火)に再放送になりますので、ぜひご覧ください。

この番組は、山梨県で活動する言語療法士、平澤哲哉さんと彼の患者さんやご家族のお話です。平澤さんは、交通事故で失語症になり苦しんだ経験から言語聴覚士になった方です。

失語症は誤解の多い病気のため、患者さんは社会に溶け込めず「誰にもわかってもらえない」という気持ちを抱えています。皆さんは、失語症についてどれくらい知っていますか?

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〇=Yes、=No 平澤哲哉さん(言語療法士)の講演より

言語療法士と音楽療法士の仕事には、さまざまな共通点があります。結果(プロダクト)ではなく、過程(プロセス)を大切にする点や、患者さんを中心に考えるアプローチなど、共感できるところがたくさんありました。

番組を通じて、平澤さんの存在そのものが患者さんやご家族にとって大きな支えとなっていることがわかりました。音楽療法士同様に、セラピストとして一番重要なのは人間性なのです。

人は言葉で生きています。言葉で考え、思い、話し、書き、人やモノとつながります。その言葉を失った時、どう生きることが出来るのでしょうか?

失語症は、脳卒中や頭のけがのため、脳の言語野が傷つくことによって起こります。文字を読んでも意味が分からない、思っていることを言い表す言葉が浮かばない、などの症状があります。周囲とのコミュニケーションが断ち切られ、孤立しがちです。絶望に陥ったり、引きこもったりする人が少なくありません。

山梨県甲州市の言語聴覚士の平澤哲哉さん(54歳)は、失語症の人が生きていく手掛かりを求め、訪問リハビリに活路を見出しました。14年前に病院をやめて開業し、失語症の人の自宅に通うことを専門にする独自の道を探り始めました。平澤さんをつき動かしたのは、自らも22歳の時、交通事故で失語症になった当事者としての経験でした。

平澤さんの訪問先では、言葉のない笑顔が広がります。「言語がなくてもコミュニケーションはできるし、生活は取り戻せる」と、平澤さんは確信します。今では、平澤さんのリハビリは、学会でも注目され、全国から見学や研修に来る人たちが絶えません。

言葉を失った後、訪問リハビリと出会い、人とのつながりや笑顔を取り戻していく人々を見つめます。

ハートネットTVのサイトより

再放送2016年10月18日(火曜)

平澤さんの著書

「失語症者、言語聴覚士になる」(雲母書房 2003/12)
「失語症の在宅訪問ケア」(雲母書房 2005/10)

 

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情報

投稿日: 10/16/2016 投稿者: カテゴリー: 音楽療法(ミュージックセラピー) タグ:

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